世界一ピュアな 伝説のパパラッチ小僧

——過去にフィルムを没収されたりとかは?
そういった経験は一切ない。いつもニコッとして、イヤな印象を与えないように気をつけていたから、それも功を奏したんじゃないかな。

〝Joan Jett Flips Me The Finger〟

——パパラッチって才能がない写真家の集まりで、人のプライベートを土足で記録して汚い金を得ている連中だとばかり思っていたから、ブラッドのような存在は貴重だね。でもこれだけの大物たちの自然な姿が撮れるワケだから、もはや「パパラッチ写真家」と名乗る必要もなさそうだけど。
私がパパラッチ写真を撮り始めたのが10代頃だ。とても珍しがられて、よく「teenage paparazzo」(パパラッチ小僧)なんて呼ばれていたよ。でも私が実際にパパラッチ写真を撮ったのは、生涯で6回程度なんだ。ほとんどがレコード会社や雑誌からの依頼で撮ったものばかりで。
あとは被写体と仲良くなって、ようやく撮れたものが多い。そういうのはパパラッチで撮ったとは言わない。たとえばジョーン・ジェットを撮った時は、彼女のモーテルに呼ばれたんだ。そして撮った。それをパパラッチとは言わないだろう?
〝The Tape Measure〟

——じゃあパパラッチを始めようと思ったきっかけは?
ロン・ガレラの存在が大きかったね。彼はアメリカで有名なパパラッチカメラマンで、ケネディ元大統領夫人を追っかけ回っていた。それで夫人がロンを訴えてね。ニューヨークの法廷は、25フィート近づくなという決定を下した。
それからロンがしたことといったら、25フィートのメジャーを持ち歩いたんだ。そして夫人からメジャーを引いて、25フィート離れて撮影していますよというアピールをしながら撮影していた。僕が18、19歳の頃にその光景に遭遇することができて、写真に収められた(上図版参照)。
のちに夫人が亡くなった時、タイム誌が追悼特集をしたんだが、僕の撮った写真が掲載されたよ。