現代の女性たちにかぐや姫の自由奔放さを見るインベカヲリ★

だから写真が楽しいっていう感覚はずっとなかった。自分がイメージしているものを形にして見せたいって欲求はあるけれど、それを作るのは技術的にも大変で。それこそ昔は、撮る作業はそれほど楽しくなかった。

『言葉になってない気持ち』(2008年) Copyright © Kawori Inbe

——最後に、今回の写真集はどんな人に届けたいですか?

世の中には色んな人がいると思うんですけど、生きてて疑問に思うことがあるじゃないですか。なんか違うんじゃないのって。特に女の子って「オシャレしてキラキラして、男に選ばれれば幸せだ」みたいな。洗脳してバンバンお金を使わせて、とりあえず見た目が良ければイイっていう。だけど、歳を取ることが劣等感になっていくのはおかしい。
だから、この世界に違和感を感じるとか、世間の風潮に収まりきらない人に届く写真だと思っています。自分から不幸に突っ込んでいく快感ってあって。会社だってずっと勤めるよりも、途中でなにかトラブルを起こして辞めてやろうとか。そういう動きはその人だけの経験だから、面白いワケじゃないですか。そういう意味では、写真が好き、アートが好きとかじゃなくて、ホントに自分の世界を生きてる人に引っかかって欲しい。

『落ち着かないナーシシズム – 2』(2009年) Copyright © Kawori Inbe

——決して難しくない写真だし、見てて飽きない。

テーマとかタイトルとか、キャプションとか見なくても、写真単体で面白いものを撮りたいと思います。コンセプトを知って面白く感じるとかじゃなく、まず見た瞬間に面白いと思うものを作りたいですね。
インベカヲリ★による初の写真集『やっぱ月帰るわ、私。』は赤々舎より発売中。
インベカヲリ★ウェブサイト
赤々舎 – 『やっぱ月帰るわ、私。』