東北の森で野ジカを追い、その暗がりに太古日本のクオリアを見出す

原始の森に広がる無限の闇

人類は言語の歴史を10万年培ってきたが、言葉とクオリアの距離は今なお縮まらない。言語化や数値化できるものには21世紀の今なお、限りがあるのだ。それは、田附さんとシカ、文明と自然、そして光と闇を区切る〝暗がり〟という境界線が決してなくならないことにも通じるだろう。
72788adf8fc16bb4900d5bc0fefbeff8シカの黒い瞳が、暗がりを頼りに私たちの心を覗き込む。光のうちに忘れかけた闇を引っ張り上げたとき、私たちは思わずウッ!と身震いするのだ。たとえ安全の保証された位置から覗いているつもりでも、暗がりはいつの間にか闇へと姿を変える。文明の利器は闇を前に非力なものだと思い知る。
そうして闇は、全てを飲み込んでいく……。

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