ツノニンゲンと変態おっさんに焦がれる高橋智美

Text by Tomo Kosuga
高貴なブルジョア階級の夫婦らしき2人と飼い犬。肖像画としてはありきたりの構図だが、ひとつ見逃せないのは、この気品漂う2人が丸ボウズで、さらにはツノまで生えちゃってること。
90年代のフザけた三流SF映画『コーンヘッズ』に出てきたコーンアタマの宇宙人夫婦、ベルダーとプライマートを想起させなくもないが、こっちはギャグじゃないブキミさがある。街の路地角を曲がったときにこんな夫婦と出くわしたら、それこそマジでホラーだぜ。
ウサギ、イヌ、ヤギ……。そのどれとも言いにくい、キモカワイイの一歩先を感じさせる〝ツノニンゲン〟の肖像画を描くのは、画家の高橋智美。彼女の目には、人間がこんな風に写って見えるらしい。
それから彼女自身も投影されているそうだ。その証拠に、目や口といったパーツはどれも彼女のもの。デッサンの練習で自分の顔をパーツごとに描いていくうち、自然とこんなのが出来上がったんだって。ほかにもニンゲン猫、妙にリアルなアニマルマスクを被ったシャイな変態おっさんなどなど、高橋智美の病的なキュートワールドをここに見せよう。
 
 

VICE.com/jpにて掲載