サイケデリックなドラッグ仙人のワナ

——ということは、展示なら展示全体、組写真なら組写真全体でひとつの作品として捉えてるってこと?
僕の作品は、音楽みたいなものだと思って欲しい。たとえば、アルバム1つを作る作業と同じなんだ。
ちょうど1ヵ月後にロンドンでも展示をするんだけど、その時はラット・ホールで展示した花の写真と馬の写真を、ちがう写真と組み合わせて展示するつもりでいる。そうやって要素を入れかえていくことで、またフレッシュなムードを作り出しているのさ。
だからバリエーションはエンドレスなんだよ。その時その時の組み合わせ方によって、色んなムードや感情を醸すことができる。そう僕は信じてるんだ。
それから僕の作品作りは色々な人たちとのコラボレーションによる部分が大きい。今回も、ラット・ホールのみんなと一緒に写真集を作ることでコラボ作品が生まれたと思ってるし、VICEのために写真を撮る時も編集部ととも話し合いをした上でコラボレーションしているつもりだよ。
——たしかに1枚だけでも説得力があるし、それぞれから色んなストーリー性が感じられる。今回の展示のなかには朝焼けの写真があるけど、僕にはそれが〝パーティーでさんざん踊り狂ったあとの気持ちいい夜明け〟のように見えた。
ハハハ。僕の場合、過去の作品やプロジェクトを断片的に再利用する手法を取り入れている。それはまるで昔の物語から、あるキャラクターが戻ってきたかのような感覚なんだ。そういった文学的、あるいはさっきも言ったような音楽的側面があるんだ。
それから、僕の写真は〝なにかの過程〟も表していると思う。だから写真の背後にストーリーがあったとしてもそれはあくまで短いもので、全体的なストーリーラインは断片的にしか見せていないつもりだ。

41
『Goodnight Flowers』

ちなみこの写真、実は朝陽じゃなくて夕陽なんだよ。夕陽って、一般的に誰もが撮りたがる対象だろう? だからいちど撮ってみたかったんだ。過去に『月の写真』シリーズを撮ってたから、その真逆として太陽を撮ってみたかった、というのもある。

これを撮ったのは、ある休暇の最後の日でね。その休暇がとにかくつまらないものだった。それで〝ようやく帰れる!〟と思いながら撮っただけに、その感情が込められてると思うよ。

——今日、ローと会うってことをジェシー2009年当時のVICE US編集長)に言ったら、こんな話をしてくれた。「ローの写真は、クサを吸った時と同じくらいの驚きと混乱を感じさせる強いインパクトを持っている」ってね。
(笑)ジェシーが説明してくれたように、僕の写真にはサイケデリックな視点が潜んでいる。今回の写真でも、例えば花の写真やパラソルの写真は、ハイの状態で観ると色んなモノが見えてくる仕掛けになっているんだ。
——なるほどね……って、結局いまもドラッグがテーマなんじゃん!

Rockaway, NY
Rockaway, NY Roe Etheridge
Steidl
2008-02-28
売り上げランキング : 259587
Amazonで詳しく見る
Roe Etheridge: Apples and Cigarettes
Roe Etheridge: Apples and Cigarettes David Rimanelli
Gagosian Gallery
2006-02
売り上げランキング : 2450710
Amazonで詳しく見る